【専欄】米、鉄鋼追加関税の真意は 拓殖大学名誉教授・藤村幸義 (2/2ページ)

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 にもかかわらず、トランプ大統領は、中国を主要ターゲットに追加関税発動に踏み切った。その理由とみられるのが、中国からの間接輸出である。韓国や東南アジア経由で米国に輸出される鉄鋼がかなりあり、直接・間接合わせれば1000万トン以上になるとも言われている。

 だが不思議なことに、発動に際して、トランプ大統領は韓国やEUなどを除外対象とした。中国から輸出の多い国々の中では、さすがに東南アジアは対象地域に残っているが、間接輸出が問題ならば、なぜ韓国やEUを外したのだろうか。

 この秋に中間選挙を控え、劣勢が伝えられるトランプ大統領。どうやら経済的な理由というよりも、選挙に負けないための政治的理由が発動の真意と言えるかもしれない。