原油在庫3年ぶり低水準 先進国、協調減産で

 国際エネルギー機関(IEA)が13日発表した石油月報によると、先進国の原油在庫は2月末に28億4100万バレルとなり、2015年4月以来約3年ぶりの低水準に減少した。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどが取り組んでいる協調減産が目標を達成しつつあるとの見方を示した。

 需要が堅調であることに加え、供給の半分近くが協調減産の影響を受けており、在庫減少の大きな要因になっていると分析。在庫が過去5年平均近くに下がったと指摘した。OPECの3月の減産目標達成率は163%、非加盟国は90%。

 原油価格については、中東情勢の先行き不透明感が相場を押し上げているが、米国と中国の貿易摩擦が世界の原油需要の下振れリスクだと指摘。原油価格が高水準を維持できるか見極める必要があるとした。

 ニューヨーク原油先物相場は約3年4カ月ぶりの高水準にある。(共同)