【ユーロ経済学】ユーロ圏統合、深化の議論本格化へ マクロン提案、ドイツの回答は? (1/3ページ)

ベルギーの首都ブリュッセルで行われた欧州連合(EU)首脳会議閉幕後の共同記者会見に臨むマクロン仏大統領(右)とメルケル独首相=3月23日(AP)
ベルギーの首都ブリュッセルで行われた欧州連合(EU)首脳会議閉幕後の共同記者会見に臨むマクロン仏大統領(右)とメルケル独首相=3月23日(AP)【拡大】

 ドイツのメルケル首相がようやく政権を発足させ、停滞していた欧州連合(EU)改革の議論進展が期待される。“本丸”はユーロ圏の統合深化。野心的な改革を示しながら待ちぼうけにされたフランスのマクロン大統領に「欧州の盟主」はどんな返事を出すのか。独仏両輪がそろい、統合深化は進むのか-。

 難航する預金保険

 独政権発足後初となった3月22、23日のEU首脳会議の閉幕後、独仏首脳は一緒に報道陣の前に姿を見せた。「再任おめでとう」と述べるマクロン氏に、メルケル氏は直前に発生した仏南部スーパー襲撃テロを受け、「できる支援を行う」と表明。今や恒例の共同会見は両首脳の“蜜月”を物語る。

 英国のEU離脱や英在住のロシア元情報機関員への神経剤襲撃、対米貿易問題など喫緊の課題がめじろ押しだった首脳会議はユーロ圏改革も重要な議題だった。EUは6月の次回首脳会議で改革の方向性をまとめる方針だ。

 マクロン氏は昨年9月の独総選挙直後、改革議論の加速のため、具体的な改革案を打ち出したが、独側の政権樹立難航という誤算のため、「3月まで」とした両国の改革方針の取りまとめもずれ込んだ。会見では「6月までに独仏共通の工程表を提示する」と意気込みを示した。

 改革はユーロ圏の弱点の克服と強化が狙いだ。債務危機では「通貨は同じでも財政はバラバラ」との欠陥や危機対応の準備不足が露呈。EUが支援の条件として危機国に求めた財政緊縮策は「反EU」感情が広がるきっかけともなった。

続きを読む