爆買い、乱獲…悪魔の魚、仁義なき争奪戦 庶民の味タコの輸入価格が高騰、官民で対策も (1/4ページ)

JICAはセネガルにおけるタコの資源管理を支援している
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 ■モーリタニア産漁獲減 JICA支援で輸入先開拓

 スーパーなどで売られる刺し身用蒸しダコの原料となるアフリカ産冷凍タコ(主にマダコ)の輸入価格が過去最高値(円換算)を更新し、業界や食卓を揺るがしている。日本のタコ輸入量の約7割を占めるアフリカのモロッコとモーリタニアの2カ国のうち、モーリタニア産が漁獲量減少と昨年夏頃からのスペインの“爆買い”に見舞われているからだ。

 店頭価格も高騰し、「庶民の味」として親しまれたタコは「高級食材」になりつつある。官民で資源保護や輸入先を新たに開拓する動きも始まった。

 スペイン勢爆買い

 日本における流通量は年間約8万4000トン。モロッコとモーリタニアからの輸入量は2016年の3万2000トンから17年には2万9000トンまで減少した。中でもモーリタニア産は大きく減っている。

 輸入関係者によると、スペイン勢の買いの要因は2つ。中東で相次いだテロで情勢が緊迫化してトルコやエジプトなどへの旅行が敬遠される一方、スペイン観光の人気が高まり、パエリアやオリーブ煮に欠かせないタコの需要が旺盛になったことと、スペイン向けのメキシコ産タコが不漁となったことだ。

 不漁はメキシコだけではない。モーリタニアの漁獲量も減少しており、資源の枯渇も懸念されている。加えて、別の輸入関係者によると、最大のタコ加工輸入国の中国で、加工に加えて国内消費も増えたことから、中国船団がアフリカで乱獲しているとの見方もある。

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