ロシア、農業立て直しに積極投資 制裁で食品輸入減、自給率の増強図る (2/4ページ)

 ロシアの農家は国内の生産向上のために優れた種苗や最新IT技術を駆使したスマートアグリの温室、そして乳牛も輸入しており、その意味はあった。過去10年にわたる農業生産拡大構想は、ロシアを小麦、大麦など主要穀物の巨大輸出国にする上で役立った。世界貿易機関(WTO)のデータによれば、16年にロシアの食品輸入額(総額)は10年から約5%減少。穀物生産の大幅増加により、農産物の輸出総額は00年以降16倍増えた。さらに最大の鶏肉輸入国だった10年前から、輸入は8割減った。

 生産者団体のナショナル・ユニオン・オブ・フルーツ・アンド・ベジタブルズによれば、海外の技術を導入したおかげで、昨年のロシア国内のリンゴ生産量は約8%、温室トマトの生産量は11%増えた。ただそれでもまだ、消費者が味の面で輸入品を好むため、リンゴの国内消費のおよそ半分、温室トマトの6割を輸入品が占める。重量ベースでみたロシアのリンゴ輸入量は世界最大で、トマトは世界3位、チーズは世界2位だ。

 種苗企業の買収検討

 同団体のセルゲイ・コロレフ代表によると、野菜栽培者の中にはもっと長期的な取り組みとして、トマトやキュウリなど温室栽培野菜について、海外種苗メーカーの買収を検討するところもある。ロス・アグロをはじめ国内企業は、モンサントなど海外の巨大企業に匹敵する種苗業界の発展に尽力している。

 コロレフ氏は「ロシア自身の種苗がなければ、投資全てが大きなリスクにさらされる」と強調した。

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