ロシア、農業立て直しに積極投資 制裁で食品輸入減、自給率の増強図る (3/4ページ)

 輸入食品への依存度が高い国民に対し、プーチン大統領は外国産の食料離れを促している。その最たる例は、黒海近くのクラスノダール地方だ。かつて旧ソビエト連邦時代に果樹園が栄えた場所だが、そこで栽培されるリンゴの木の大半はイタリアから輸入された。

 果樹園を運営するAFGナショナル・グループは700ヘクタールの土地でリンゴを栽培するため、15年に3000キロ離れたイタリアを中心に14万3000本の木を海外から輸送した。カフカス山脈近くに設けられた新しい果樹園では今年、ガーラ、レッド・デリシャス、グラニー・スミスといった品種のリンゴがおよそ8000トン生産される見通しだ。

 AFGはクラスノダールでリンゴ栽培に投資するまで、ロシア南部の7万ヘクタールの土地で主にコメを栽培していた。15年以降、リンゴの供給量を増やすために43億ルーブルを投じている。同社で果樹園運営を担うオレグ・リャノフ氏は「最新技術を用いて植栽すると決めたものの、残念ながら同分野における国の研究は、欧州や世界の最先端から後れを取っていると実感した。当社は非常に初期段階から、欧州の国々を模範としている」と明かす。

 ベトナムの乳業大手THグループは、ロシア国内市場での販売を目的とした複数のプロジェクトに27億ドル(約2962億円)を投資する計画だ。同社はロシアで1月に開場した酪農場向けにホルスタイン種の乳牛約1100頭を米企業から調達した。フランスの乳製品メーカー、ダノンも同様に、ロシアによるEUからの乳製品輸入禁止措置の影響で牛乳が値上がりする中、安価に生乳を確保するために昨年、西シベリアの酪農場向けにオランダやドイツから5000頭近くのホルスタインを移送した。

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