中国海南省海口市で特産の「火山ライチ」が市場に出回り始めた。最高品質と称された一房(約3.2キログラム)は、販促イベントの競りで9万9000元(約171万円)の値を付けた。
同地は大昔、海南●北火山群の噴火による火山灰で肥沃(ひよく)な土壌が育まれ、独特の「火山ライチ」が生まれたとされる。火山ライチは内陸部のライチよりも約半月ほど早く市場に出回り、●山区の王和嬌区長によると、今年の区内栽培面積は約8万2000ムー(1ムー=約6.67アール)。生産高は10年ぶりに過去最高を記録することが見込まれるという。
販促イベントではIT大手、アリババグループとの提携により、同社の通販サイト「天猫(Tモール)」に出店する全国のバイヤーが参加。同区と近くの秀英区を合わせ、これまでに4億7800万元分の取引が行われた。アリババの担当者は「悠久の歴史を持つ海口の火山ライチは食感や消費者の評判まで、非常にすばらしい産品だ」と話す。
競りで最高級のライチを出品した生産者、王昌発さんは80超ムーの栽培面積を持ち、ライチによる年間収入は約20万~30万元。「ライチはこの地の農家の重要な収入源の一つ」と話す。一方、落札したのは同地出身の香港企業家だった。(中国新聞社)
●=王へんに京