ミャンマー 株式市場定着へ官民奮闘 JICA協力、特別チーム編成

 軍事政権下の統制経済が長く続いたミャンマーで、株式市場を定着させようと官民が奮闘している。日本の後押しで本格的な証券取引所が開設されて2年余り。企業の上場を支援するとともに一般投資家の関心を高める取り組みが続く。ミャンマー国内の資本市場は未成熟で株価は低迷するが、上場企業数は年内にも5社から9社に増える見通しだ。

 「既に1社の株を持っている。まだ利益は出ていないが」。3月下旬、最大都市ヤンゴンで開かれた投資セミナーで、自営業、チョー・ミョー・トゥンさんはこう話した。セミナーには約250人が参加。少しずつ高まる株式市場への関心がうかがえた。

 現地企業の市場からの資金調達に道筋を付けるため、日本の支援で2015年12月、ヤンゴン証券取引所が開設された。大和総研と日本取引所グループ(JPX)などの合弁会社が運営する。株価は16年3月の取引開始時こそ好調だったが、その後は低迷。今年2月の売買総額も約7億4000万チャット(約6000万円)と単月で最も低かった。

 先に証取を設立したラオスやカンボジアでも取引高は伸び悩んでおり、ヤンゴン証取関係者は「今は世界的な証取となったタイですら、当初は長く株価が低迷した」と指摘する。

 経済活性化に懸命なミャンマー政府は、国際協力機構(JICA)の支援を得て、企業の上場を促す特別作業チームを編成すると発表。8月に施行する新会社法では、外資規制を大幅に緩和し外国人投資家に市場参加の道を開く。

 ヤンゴン証取の原田政治取締役は「この先1~2年で上場銘柄数、投資家ともに今の3倍を目指す」と意気込む。ただ、ミャンマー国内の銀行の預金利息は年7~8%に達し、株式投資の優位性はまだ浸透しづらいのも現状だ。ミョー・トゥンさんは「国内経済が安定すれば、多くの人が株式投資に関心を抱くようになる」と期待を膨らませた。(ヤンゴン 共同)