東証午前終値、20円高 輸出関連株への警戒感後退

 25日午前の東京株式市場は米国と北朝鮮の首脳会談中止を懸念した売り注文と、外国為替相場の落ち着きを受けた買い注文が交錯し、日経平均株価(225種)は前日終値を挟んで小動きの展開となった。

 午前終値は、前日終値比20円19銭高の2万2457円20銭。

 トランプ米大統領が米朝首脳会談の中止を発表し、北朝鮮に姿勢を改めるよう要求したことで地政学リスクが高まったとの観測が広がった。投資家心理が悪化し、取引開始直後は幅広い銘柄に売り注文が出た。

 ただ、トランプ大統領が将来的な会談の交渉余地に含みを残したことで、ドルが買い戻す動きが出ると、東京外国為替市場の円相場が1ドル=109円台半ばで推移。これを受けて、輸出関連銘柄の業績悪化に対する過度な警戒感が次第に後退。化学株など内需関連銘柄に買いが入ったこともあり、平均株価が上昇に転じた。