ローカリゼーションマップ

ルールメイキングで主導権をもつには 欧州発GDPRのインパクトから考える (3/3ページ)

安西洋之

 藤井さんが『競争戦略としてのグローバルルール』を書いたのは2012年だ。はじめにのなかに「立教大学研究フェローで経営コンサルタントでもある福田秀人氏は、本書の想定読者を『憂国のインテリおじさん』と喝破された」とある。

 今から6年前は、日本の食品が東南アジア諸国の規制に阻まれて輸出できないと、いう話は一般的な情報ではなかった。しかし、EUの規制をコピペした東南アジア諸国の方が、日本の規制よりも厳しい現実を知る人は確実に増えている。「憂国のインテリおじさん」だけの世界ではなくなった。

 また、民泊のAirbnb、配車サービスのUber、クルマの自動運転が身近な話題になることで、ルール作りがビジネスの成功を左右すると意識する人も多くなっている。だが、ルールは「運用するもの」であると心得ている人は日本では少数派との印象がある。どちらかといえば、ルールは「縛り」との認識が強く、それはグローバルでビジネスをする際にとても不利である。

 どうすればルールに対する認識を変えていけるのか。やや唐突なようだが、それにはアートやデザインの考え方が有効ではないかと思う。なぜなら、これらは「縛りを解く」を得意とするからだ。

 なお、6月16日、このテーマで藤井さんと対談します(下記に詳細)。(安西洋之)

 〈セミナー告知〉アートXデザインXビジネスのネットワーキングを目的とした連続セミナーを企画しました。「発酵文化人類学」の小倉ヒラクさん(6月2日)、「まちの保育園」の松本理寿輝さん(6月15日)、「ルールメイキング」の藤井敏彦さん(6月16日)等とのパネルディスカッション。詳細及びお申し込みは、こちらからお願いします

【プロフィル】安西洋之(あんざい ひろゆき)

安西洋之(あんざい ひろゆき)上智大学文学部仏文科卒業。日本の自動車メーカーに勤務後、独立。ミラノ在住。ビジネスプランナーとしてデザインから文化論まで全方位で活動。現在、ローカリゼーションマップのビジネス化を図っている。著書に『デザインの次に来るもの』『世界の伸びる中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』 共著に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力』。ローカリゼーションマップのサイト(β版)フェイスブックのページ ブログ「さまざまなデザイン」 Twitterは@anzaih

ローカリゼーションマップとは?
異文化市場を短期間で理解するためのアプローチ。ビジネス企画を前進させるための異文化の分かり方だが、異文化の対象は海外市場に限らず国内市場も含まれる。

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