米有力紙サイト、EUで遮断 データ保護規則に対応できず

 欧州連合(EU)各国で25日から、一部の米国有力紙のニュースサイトが閲覧できなくなった。EUが同日施行した個人情報保護の新規則「一般データ保護規則」(GDPR)への対応が間に合わず、EUの利用者のアクセスを一時的に遮断する措置を取ったとみられる。

 閲覧できなくなったのは、ロサンゼルス・タイムズやシカゴ・トリビューン、ニューヨーク・デーリー・ニューズなど。

 これらのウェブサイトには「申し訳ありませんが、当社のウェブサイトは現在、ほとんどの欧州諸国で利用できません」とのメッセージが表示されている。

 ニュースサイトだけでなく、ウェブ上の記事を保存して「あとで読む」サービスのインスタペーパーもEUでのサービスを停止。米ケーブル局A&Eは一部の運営チャンネルのウェブサイトをEUで閲覧停止とする一方、若者向けのチャンネル「ヴァイスランド」のウェブサイトは引き続き閲覧可能としている。

 GDPRは、欧州に商品やサービスなどを提供する企業、個人事業主による域外へのデータの持ち出しを厳しく規制する。違反した企業に対しては、最高で世界の年間売上高の4%または2000万ユーロ(約25億6060万円)のいずれか高い方の制裁金が科される。今回のニュースサイトなどに見られる閲覧停止の措置は、これらの制裁リスクを回避する狙いがある。

 GDPRの施行に伴い、企業が訴えられるケースもある。フェイスブック、ワッツアップ、インスタグラム、グーグルの4社は25日、GDPRを侵害しているとしてプライバシー保護団体「noyb」に提訴された。

 noybを運営するマックス・シュレムス氏は、4社がユーザーに新しいプライバシーポリシーへの同意を強要していると主張する。主張が認められた場合、4社に巨額な罰金が科される可能性がある。(ブルームバーグ Nate Lanxon、Stephanie Bodoni)