マレーシア、消費税を廃止 6月1日付、マハティール首相公約通り

 マレーシア政府は、消費税に相当する物品・サービス税(GST)の税率を6%から6月1日付でゼロ%にする。政権交代を実現したマハティール首相の選挙公約通り、消費税を廃止する。財務省が電子メールで声明を配布した。全ての企業が対象となる。

 オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のエコノミスト、サンジャイ・マートゥル氏(シンガポール在勤)は「朗報でもあり、悪いニュースでもある。GSTの廃止はもちろん財政赤字を拡大するだろうが、それに対応する措置が打ち出されると期待している」と述べた。

 政府は昨年、税収の18.3%に相当する438億リンギット(約1兆2200億円)をGSTから確保。法人税に次ぐ大きな税収源だ。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、マレーシアの国内総生産(GDP)の50.8%に相当する政府債務は同じ「A」等級格付け各国の中央値より高く、GSTの税収なしでは信用格付けにネガティブだと指摘した。

 フィッチ・レーティングスも同様のリスクに言及していたが、同社のマレーシア担当ソブリンアナリスト、サガリカ・チャンドラ氏は消費税廃止発表後に「状況はまだ流動的だ。マレーシアのソブリン格付けの意味合いを確定する展開を注視・検証し続ける」と電子メールでコメントした。(ブルームバーグ Chong Pooi Koon、Michelle Jamrisko)