シンガポールとインド、接続協議中止 越境取引、法廷闘争で頓挫

 シンガポール取引所(SGX)とインドのナショナル証券取引所(NSE)が国境をまたぐ(クロスボーダー)取引で両取引所を接続する協議を打ち切ったことが、29日までに分かった。激しい法廷闘争で、18年に及ぶ両取引所の提携関係に亀裂が生じている。

 協議は非公開だとして匿名を条件に語った同関係者によれば、SGXとNSEは時期や規制ガイドライン、今回のプロジェクトに必要なリソース面の問題などで合意に達することができなかったという。協議がまとまれば、シンガポールのトレーダーはグジャラート・インターナショナル・ファイナンス・テック・シティー(GIFTシティー)と呼ばれる税制優遇地区にある取引所でデリバティブ(金融派生商品)を売買できるはずだった。

 データやライセンス権をめぐる1カ月にわたる両者の対立は、SGXが6月4日の取引開始を計画していたインド株を原資産とするデリバティブの上場阻止を求めてNSEが提訴した先週、一段と激しくなった。

 これは2000年に始まった両取引所の提携関係を脅かすもので、既にシンガポールにおけるニフティ50指数先物の取引は8月限月で終了することが決まっており、世界の投資家はアジア最大の市場の一つであるインドへの価格変動リスクにさらされている資産の割合を減らす手段を模索している。(ブルームバーグ Santanu Chakraborty、Andrea Tan)