5月の工業生産伸び悩み、中国経済減速兆し

 中国経済は5月に減速の兆しを示した。工業生産の伸びは予想外に鈍化し、小売売上高と固定資産投資も振るわなかった。

 国家統計局が14日発表した5月の工業生産は前年同月比6.8%増。ブルームバーグがまとめた市場予想は7.0%増、4月も7.0%増だった。

 5月の小売売上高は前年同月比8.5%増加。市場予想は9.6%増。一方、1~5月の都市部固定資産投資は前年同期比6.1%増で、予想は7.0%増だった。1999年以降で最も伸びが小さくなった。

 与信の伸びが大幅に鈍化し、米国との貿易摩擦悪化も懸念される中、中国企業にとっては先行き不透明感が強まっている。人民銀は流動性を拡大することで成長下支えを図ってきた。大方のエコノミスト予想通り、米利上げに追随する可能性は依然残っているものの、直ちに動かなかったのは景気に対する懸念の表れだと受け止められている。

 クレディ・アグリコルの新興国市場シニアストラテジスト、ダリウス・コワルツィク氏(香港在勤)は「今回の指標は5月の工業活動と需要の減速を確認する内容となり、国内総生産(GDP)の伸びが4~6月期(第2四半期)に減速する可能性を示唆している」と指摘した。(ブルームバーグ Xiaoqing Pi)