日銀、デフレ心理根深く身動き取れず 金融政策で米欧と大きな差 (1/2ページ)

日銀本店に入る黒田総裁=15日午前
日銀本店に入る黒田総裁=15日午前【拡大】

 日米欧の中央銀行で金融政策の方向性に明確な違いが出てきた。米欧は大規模緩和の正常化を加速しており、市場の関心は米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを打ち止めする時期に移りつつある。これに対し、日銀は国内の根深いデフレ心理にからめ捕られて身動きが取れない。緩和の副作用を低減する政策の微修正を探るものの、利上げできないまま景気の後退局面を迎える懸念も強まっている。

 「金融政策は各国の経済物価動向に即応した形で進められていくべきもの。日本は強力な金融緩和を粘り強く続けることが適切だ」

 日銀の黒田東彦総裁は15日の記者会見で、日本が米欧から“取り残された”状況についてこう説明した。

 米欧が現状の大規模緩和を始めたのは2008年のリーマン・ショックを克服するためだが、日本はその10年前からデフレに苦しんできた。物価の先行きを悲観する後遺症は深刻で、日銀内では対応に違いが出るのは当然との意識がある。

 ただ、FRBは年内の利上げペースを加速。欧州中央銀行(ECB)も量的緩和策の年内終了を決め、米国に続き大規模緩和の正常化へ向かう。物価上昇を待ち続け、16年9月以降は金融政策を据え置いている日銀とは大きな差がついた。

 過去5回の利上げ局面では日米欧の動きが連動してきたが、米欧との金利差拡大で円安・株高を享受したい日本は着手が最後になる傾向がある。今回も19年9月以降とみられるECBの利上げを待ってタイミングを計ることになりそうだ。

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