社債デフォルト増える公算 中国、銀行からの需要が後退

 中国政府が進めるレバレッジ(借り入れを利用した投資)解消への対応を急ぐ本土の銀行が、社債市場への圧力を高める可能性がある。証券保有を一段と減らし、バランスシートのリスク軽減を図っているためだ。

 調査会社ローディアム・グループの香港在勤ディレクター、ローガン・ライト氏は今年すでに少なくとも14件の社債デフォルト(債務不履行)があり、支払いの問題がさらに広がる可能性が大きいと指摘する。銀行側は自行の保有分を減らすだけでなく、借入金で証券を買い入れる企業への融資を減らしており、市場への圧力が増しているという。

 2006年から中国を担当している同氏によれば、シャドーバンキング(影の銀行)からの資金調達に頼る不動産開発会社や地方政府の資金調達事業体「融資平台」で特に不履行が増える可能性があるとしている。

 スイスの金融大手UBSの香港在勤アナリスト、ジェーソン・ベッドフォード氏は、当局によるシャドーバンキング規制強化と引き締め気味の信用環境が銀行に社債購入を減らすよう強いており、これが社債市場の重要な支えを損ねていると分析。「債券の買い手が投資信託や個人、投資会社が過半数を占める米国と違い、中国ではバランスシートの内外で持つ銀行が重要な保有者だ」と述べた。

 中国企業は今年7~12月期に本土内外で計2兆7000億元(約46兆2800億円)の社債が返済期限を迎えるほか、信託商品は同期間に3兆3000億元償還される予定で、問題が深刻化する可能性がある。(ブルームバーグ Jan Luo、Alfred Liu)