メルケル独首相、中国開放路線を称賛 米とは一線画す協調姿勢示す

 ドイツのメルケル首相は9日、訪独した中国の李克強首相とベルリンで会談した。メルケル首相は、中国が進める外国からの投資への開放路線を称賛し、両国と米国との関係に重くのしかかる貿易摩擦とは一線を画する協調姿勢を示した。

 李首相は、ルールに基づく国際貿易を守ろうとするメルケル首相の協力者だと自らをアピールし、トランプ米大統領が離脱を表明したイランとの核合意を維持する考えでもメルケル氏と一致した。

 メルケル首相は共同記者会見で、「これらの分野での中国市場の開放が単に話だけでなく、行動を伴うことが今回の件で示された」と歓迎。李首相は外資系金融会社への開放策と共に世界経済に対し多国間主義が果たす役割が「強化されつつある」ことを示すシグナルだと述べた。

 メルケル首相と李首相が主催したイベントでは、ドイツの化学品大手BASFが中国の第2化学コンビナートに最大100億ドル(約1兆1000億円)を投資する仮契約に調印した。同社にとって過去最大規模の事業拡張となる。同社の広東省のプラントには、外資の化学品メーカーとしては初めて100%の出資が認められる。また、独エンジニアリング大手シーメンスは19年から中国本土でIoT(モノのインターネット)基盤「マインドスフィア」の提供を開始する計画を発表した。(ブルームバーグ Patrick Donahue、Birgit Jennen)