ボルボ初米工場、貿易戦争の影響は (1/3ページ)

ボルボ・カーのブランドロゴを磨く男性従業員(ブルームバーグ)
ボルボ・カーのブランドロゴを磨く男性従業員(ブルームバーグ)【拡大】

 スウェーデンの自動車メーカー、ボルボ・カーが2015年に初の米国工場の起工式を行ったとき、それは同社の復活と世界進出の証しであり、貿易戦争を予期しての一手ではなかった。

 新たな、あるいはより強固な貿易障壁を設けるとの威嚇の応酬が米中間で繰り広げられる中、本格稼働を控えるこの工場は輸入車関税に対する小さな防衛策となる構えをみせている。

 関税措置を回避

 「自動車業界は今、あらゆる不安材料を抱えているが、わが社は米国に工場を開設したことを非常にうれしく思っている。そうでなければ将来をもっと懸念していただろう」と、ボルボのハカン・サムエルソン最高経営帰任者(CEO)はブルームバーグテレビジョンに語った。

 ボルボは6月20日、新型「S60」セダンを世界初披露した。先代S60は中国で生産して米国に輸出してきたが、次世代モデルは米サウスカロライナ州チャールストン郊外の新工場で今秋から生産を開始する。これにより、米トランプ大統領が打ち出した中国製自動車への関税措置を回避できることになる。とはいえ同車種は、今年5月までにボルボが米国で売り上げたうちの9%に満たず、大半の車両は依然関税の適用対象だ。

 中国の富豪に買収され、米南部で雇用を創出しているスウェーデンの自動車メーカーとして、ボルボは自動車業界がいかに国際的な相互接続型産業へと変貌を遂げたかを示す象徴的存在だ。

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