商業捕鯨再開へ高まる機運 IWC総会で議長国など3つの好機 (2/3ページ)

北西太平洋で実施された鯨類捕獲調査(一般財団法人日本鯨類研究所提供)
北西太平洋で実施された鯨類捕獲調査(一般財団法人日本鯨類研究所提供)【拡大】

 IWCは1948年、クジラ資源の保存と捕鯨産業の秩序ある発展を目的に設立された。商業捕鯨の一時停止が可決されたのは82年。「クジラ資源の科学的知見に不確実性がある」ことが理由だった。

 調査で実態解明

 日本はIWCが管理対象としているナガスクジラやミンククジラの商業捕鯨を中断する一方、クジラ資源評価の裏付けとなるデータを収集する目的で調査捕鯨を行ってきた。胃の内容物や排泄(はいせつ)物を分析してクジラが食べているものを把握したり、内臓組織から環境汚染の影響を調べてきたりした。

 その結果、南極海でのクロミンククジラの繁殖集団の分布やナガスクジラの資源回復、北西太平洋では日本人がよく食べるサバやサンマ、カツオをクジラが大量に消費している実態が分かってきた。

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 ■科学的・法的議論で総会主導へ

 日本は2014年、調査で得られたデータを示し、北西太平洋のミンククジラについて商業捕鯨17頭の漁獲枠設定を提案したが、否決された。反対した国々に公開質問状を送ったものの、明確な反対理由が示されることはなかった。

 前回16年の総会では、反対の根本的理由が科学的な根拠ではなく、クジラや捕鯨に対する政策的立場の違いにあると指摘した。今年の総会でも科学的・法的な議論を主導していきたい考えだ。

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