原発依存脱却、地元に難題 福島第2原発の廃炉表明 (1/2ページ)

東京電力が廃炉方針を表明した福島県富岡町と楢葉町にまたがる福島第2原発=6月22日
東京電力が廃炉方針を表明した福島県富岡町と楢葉町にまたがる福島第2原発=6月22日【拡大】

 東京電力が福島第2原発(福島県富岡町、楢葉町)の全4基を廃炉とする方針を表明した。福島第1原発事故で一時全域避難を強いられ、今も復興途上の立地2町は歓迎の声を上げる。一方で第2原発のもたらす交付金や雇用が、町の財政や地域経済を支えてきたのも事実。今後、原発マネーに頼らない町の将来像を描けるのか、不安も広がっている。

 帰還の足かせ

 「住民にとって一つの安心材料になる」。富岡町の宮本皓一町長は、東電の小早川智明社長から初めて廃炉方針の説明を受けた6月28日、ほっとした様子で語った。2町をはじめとする地元は、第2原発の廃炉を繰り返し東電に求めてきた。原発の存在が住民の帰還を鈍らせ、復興の足かせになっているとの思いがあるからだ。昨年の住民調査では、帰還していない住民のうち富岡町で約4割、楢葉町で約3割が「原発の安全性」を理由に挙げている。

 実際の居住人口は楢葉町で住民登録数の約48%、今も帰還困難区域が残る富岡町は約5%にとどまる。小早川氏も宮本氏と面会した際、廃炉の方針に踏み切った理由として帰還状況を考慮したと認めた。

 「廃炉は年々ボディーブローのように効いてくる」。富岡町関係者はため息交じりにつぶやく。原発事故前は年間予算約70億円のうち、国からの交付金など第2原発関連の歳入は約20億円も占めていた。作業員らの町民税なども含めれば影響はさらに大きい。

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