【米中貿易戦争】米商務省、ZTE制裁を解除 今後10年の監視継続

 【ワシントン=塩原永久】米商務省は13日、中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)に対する米企業との取引禁止措置を解除したと発表した。ZTEが罰金に預託金を合わせた計14億ドル(約1600億円)の支払いを終えたため。米制裁を受けてZTEは経営危機に陥っていたが、本格的な事業再開の道が開ける。

 ロス商務長官は声明を発表し、「米国の法令が順守されているかZTEの行動について注意深く監視を続ける」と述べた。同省は今後10年にわたりZTEの法令順守状況を点検し、「新たな違反があれば取引禁止を再開する」としている。

 同省とZTEは先月、制裁解除で基本合意。ZTEが経営陣を総入れ替えし、米側が指定したコンプライアンス(法令順守)担当者を置くほか、罰金10億ドルと、将来の罰則発生時に没収される4億ドルの預託金を支払うことになっていた。

 ZTEは制裁解除へ最後の条件だった預託金の払い込みを13日までに終えた。

 米商務省は4月、ZTEが北朝鮮とイランに対する米制裁に違反したため、同社に米企業が部品などを輸出することを禁じた。部品供給が途絶えたZTEは、スマートフォンの製造・販売などに支障をきたし、経営危機に陥っていた。

 トランプ米政権が今月、中国による知的財産侵害を理由として巨額の対中制裁関税を発動し、米中は激しく対立している。中国政府は米政権に対し、ZTEへの取引禁止解除を強く求めていた。