アリババ、対米投資を縮小 トランプ政権、案件審査を厳格化 (1/2ページ)

中国東部・杭州にあるアリババグループの本社(ブルームバーグ)
中国東部・杭州にあるアリババグループの本社(ブルームバーグ)【拡大】

 米国のトランプ政権が中国による米企業投資の制限に動く中で、中国の電子商取引大手アリババグループがシリコンバレーから距離を置きつつある。

 アリババのコーポレートベンチャー部門は米企業への投資を積極的に進めてきたが、今年発表した新規の対米投資案件はわずか1件。データ分析を手掛けるスタートアップ、SQリーム・テクノロジーズによる2640万ドル(約29億7000万円)規模の資金調達ラウンドを主導したにとどまっている。

 アリババがマジック・リープやジェット・ドット・コム、スナップなど有名企業に多額の投資をしてきたことを考えると、極めて小さな取引だ。

 複数の関係者によれば、今年に入り米国担当のトップディールメーカーだったマイケル・ザイサー氏がアリババを去り、後任を外部から招かずに同社はクレディ・スイスでインベストメントバンカーを務めたピーター・スターン氏を昇格させたという。

 アリババによる投資縮小は、米中間の対立激化に呼応したものだ。トランプ政権は中国による買収やベンチャーキャピタルの資金調達ラウンドを通じた米テクノロジー投資を制限しようとしている。

 トランプ政権は対米外国投資委員会(CFIUS)の権限強化法案の成立を望んでいると表明した。

 アリババ系の金融会社、アント・フィナンシャル(●蟻金融服務集団)は、送金サービスの米マネーグラム・インターナショナルの買収を目指していたが、CFIUSが安全保障を理由に買収を阻止し計画の断念に追い込まれていた。

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