東京円、一時110円台 東証終値は300円超下落

 23日の東京金融市場は、外国為替市場の円相場が一時、約2週間ぶりに1ドル=110円台を付けるなど円高ドル安が進行した。

 急速な円高が嫌気され、株式市場では輸出関連株を中心に売り注文が膨らみ、日経平均株価は3営業日続落。下げ幅は前週末比で300円を超え、約1週間ぶりの安値水準となった。

 トランプ米大統領によるドル高牽制(けんせい)の発言に加え、米中貿易摩擦の進展に対する警戒感などが重なり、前週に一時1ドル=113円台に乗せていた円相場は海外市場で大きく円高に振れた。

 東京市場でもドル売り円買いの動きが先行し、午後5時時点での円相場は1ドル=110円96~97銭。

 株式市場でも、急速な円高ドル安の流れを受け、平均株価の終値は300円89銭安の2万2396円99銭。朝方から200円を超える下げ幅で取引が始まり、ファナックやトヨタ自動車などが売られた。

 一方、日銀の金融政策に部分的な変更の可能性があるとの観測から、国債市場では長期金利の指標となる新発10年債の利回りが朝方に0.090%と約5カ月半ぶりの水準まで上昇。終値利回りは0.050%高の0.080%だった。