製薬大手、中国にシフト 新薬承認手続き簡素化で米より重視 (2/3ページ)

 ポーラー・キャピタルのヘルスケア担当ファンドマネジャー、ダニエル・マホニー氏(ロンドン在勤)は「20年後、中国は米国に匹敵、もしくは米国より大きな市場になるだろう。新薬の認可をまず中国で取得するというのは今、普通でないように聞こえるだろうが、5年後には当たり前になるかもしれない」とみている。

 中国では何十年にもわたりがんや糖尿病、腎臓疾患など深刻な病気に対する革新的な治療法を受けることが難しかったが、今や世界の製薬業界が最初に照準を定めるのが中国市場になりつつある。

 武田、5年で7つ発売

 武田薬品工業も中国市場に熱い視線を注いでいる。同社のクリストフ・ウェバー最高経営責任者(CEO)は先月、北京でブルームバーグとのインタビューに応じ、「今後5年間に中国で新たな医薬品を他のどの地域よりも多い7つ発売する準備を進めている」と述べた。さらに、中国の医療保険制度でこれらの薬に対する払い戻しを受けられるよう取り組んでいることも明らかにした。

 中国の習近平国家主席は国内の医薬品業界の改革を後押し。米国との貿易戦争をエスカレートさせるのを控えているとみられる習主席だが、中国政府は既に5月、輸入医薬品28種類に課していた関税を廃止。知的財産保護があまりにも手ぬるいとの批判を和らげるため、特許保護期間を延長した。

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