【山本隆三の快刀乱麻】EV、PV…株式投資、どちらが有利か (1/5ページ)

 今年4月、世界最大の電気自動車(EV)用バッテリーメーカーである中国の寧徳時代新能源科技公司(CATL)の株式公開が、中国証券規制委員会から承認された。福建省寧徳市に本社を置くCATLは、曽毓群(ロビン・ツォン)会長が2011年に設立した会社だが、わずか7年でパナソニックを抜き去り、電池生産量は世界一となっている。中国政府は有力企業の成長を後押しするため株式上場を積極的に認める方針といわれているが、その通りの審査結果だった。

 深セン証券取引所の新興企業向け市場「創業板(チャイネクスト)」に上場したCATL株は、上場初日の6月11日、値幅制限いっぱいの44%高となった。その後も値上がりを続け、創業者の曽氏をはじめ3人のビリオネア(資産10億ドル以上)が誕生した。

 一方、米国でもEV関連株の好調ぶりが話題になった。赤字続きで苦しんでいた米EVメーカーのテスラが、全従業員の9%削減や、ホームセンターでの太陽電池販売の打ち切りなど収益改善リストラ策を発表したところ、株価が10日間で25%も上昇した。

従業員の大量解雇発表から間もない6月14日、シカゴの高速鉄道事業計画について、記者会見に臨むイーロン・マスクCEO(左)=米シカゴ(AP)

従業員の大量解雇発表から間もない6月14日、シカゴの高速鉄道事業計画について、記者会見に臨むイーロン・マスクCEO(左)=米シカゴ(AP)

 一方、太陽光発電(PV)関連企業の株価は6月上旬から大きく低迷している。EVほどの急拡大は望めないにせよ、中国と米国市場を中心に順調に拡大していたPV市場に暗雲が立ち込めているためだ。米国政府は輸入太陽光パネルに対する課税に踏み切り、パネルの価格上昇が米国市場を冷やすとの予測が出ている。

中国政府の対応も影響