アジアのM&A堅調続く 上半期、過去最高の7340億ドルに

ダブリンにある武田薬品工業が買収するバイオ医薬品メーカー、シャイヤーの事務所(ブルームバーグ)
ダブリンにある武田薬品工業が買収するバイオ医薬品メーカー、シャイヤーの事務所(ブルームバーグ)【拡大】

 アジア太平洋企業による1~6月期(上半期)の企業の合併・買収(M&A)が記録を塗り替えた。中国が対外投資の抑制に動いた半面、日本とインドの企業が絡んだ大型案件が記録更新に寄与した。ブルームバーグの集計によれば、アジア太平洋企業が関与し1~6月期に発表されたM&A総額は7340億ドル(約81兆3270億円)に達した。前年同期を38%上回り、比較可能な期間で過去最高となった。

 中国政府は2月、不動産やホテル、映画、スポーツ関連を含む分野の対外投資を規制すると発表した。だが、武田薬品工業がバイオ医薬品メーカーのシャイアーを約460億ポンド(約6兆5690億円)で買収することで合意したほか、米ウォルマートはインド最大の電子商取引会社フリップカート・グループの株式77%を160億ドルで取得した。

 このトレンドは年後半も続きそうだ。三菱ケミカルホールディングス子会社で産業ガスの製造・販売などを手掛ける大陽日酸は7月、同業の米プラクスエアから欧州事業を50億ユーロ(約6430億円)で買収することで合意したと発表した。

 JPモルガン・チェースのアジア太平洋M&A共同責任者カーウィン・クレイトン氏(香港在勤)は「多くのセクターの日本企業が世界中で機会を求めるだろう。それに選別的な部門売却を決める企業も増える。こうした2つの要因に加え、支援的な資金調達環境が高水準の活動を生み出している」と述べた。(ブルームバーグ Manuel Baigorri)