香港、第2四半期GDPは3.5%増に減速

香港島の繁華街、銅鑼湾(コーズウェイベイ)=中国新聞社
香港島の繁華街、銅鑼湾(コーズウェイベイ)=中国新聞社【拡大】

  • 香港のGDP成長率は第2四半期、前期から1.1ポイント低下した。写真は香港のビクトリアハーバー(中国新聞社)

 香港政府がこのほど発表した2018年第2四半期(4~6月期)の域内総生産(GDP)(速報値)は前年同期比3.5%増だった。成長率は第1四半期の4.6%から減速した。

 同政府の梁永勝副経済顧問は、第2四半期では「成長が鈍化したものの、世界経済の発展から外需は安定した力強さがあり、内需も顕著な拡大が見られる。労働市場は理想的な状態が続き、インフレ率は穏やかさを維持している」とした上で、「中米貿易摩擦の過熱により、6月後半以降、不確定要素が顕著に増加している」と指摘した。

 第2四半期のモノの輸出は実質で4.6%増で、サービス輸出は6.1%増。個人消費の伸びは6.1%だった。季節調整済みの失業率は2.8%と、二十数年来の低さだった。基本消費者物価指数(CPI)は2.4%を維持し、18年通年の基本CPIは2.5%、総合CPIは2.2%をそれぞれ見込む。

 住宅不動産市場は成約件数が1万8900件と、前期の1万5000件から増加。平均住宅販売価格は3~6月にかけて5%上昇し、住民の不動産購買力指数は約74%に悪化した。6月の平均住宅販売価格は1997年のピーク時を125%上回った。

 18年通年の実質成長率予測は、外的マイナス要素の増加から3~4%に据え置かれた。(中国新聞社)