「ふるさと納税」制度見直し 自粛要請に開き直る自治体 (2/2ページ)


【拡大】

  • 野田聖子総務相=8月31日(春名中撮影)

 総務省は今回の法改正の検討までに2017年4月、18年4月の2度にわたって返礼品の見直しを求めてきた。ゴルフ道具や家具、家電など自粛を求める品目を具体的に示したほか、返礼品が寄付額の30%を超えないことや地場産品以外を扱わないことなども要請。多くの自治体は要請に応じ、返礼割合が30%を超える自治体の数は16年度の1156から今月1日時点では246まで減っていた。

 ただ、野田氏の「地方自治をきわめて大切に思っている」という意向もあり、総務省は法的拘束力がない要請にとどめてきた。そのため「町としての判断でやっている。要請は助言に過ぎない」と開き直る小山町や、「なぜ返礼割合が3割なのか、何が地場産品なのか、自治体も納得できる議論を経た基準作りが必要では」と反論する泉佐野市などは要請に応じなかった。応じた自治体は「“正直者がばかを見る”では困る」と総務省に不満を漏らしていた。

 今後、総務省は地方税法改正案に違反の返礼品を具体的に示す検討に入る。来年4月の改正法施行前に、自治体の自主的な見直しを期待するが、実際は改正法施行後に対応する自治体が多そうだ。

 一方、一部のふるさと納税ポータルサイトは、自治体から原資を得てポイント還元キャンペーンを実施しており、別のサイト関係者は「ポイントの法規制も進めなければ抜け穴ができる」と指摘する。野田氏もこうした点を問題視。「ふるさと納税はショッピングではない。寄付だと分かっていただく。多角的に検討したい」と述べ、対応を進める考えを示した。(大坪玲央、高木克聡)

 ■返礼割合の見直し時期を示していない主な自治体

  (寄付受入額/返礼割合/返礼品の例)

 ・大阪府泉佐野市 135億円/50.0%/うなぎ、ビール

 ・佐賀県みやき町  72億円/49.0%/家電、ギフトカード

 ・佐賀県唐津市   43億円/52.0%/化粧品、サプリメント

 ・静岡県小山町   27億円/40.0%/家電、ヘリコプター周遊券

 ・佐賀県嬉野市   26億円/65.0%/温泉宿泊券、酒類

 ※受入額は2017年。返礼割合は18年3月時点。泉佐野市は総務省の調査に未回答