グーグルは検閲に屈するのか 再参入観測で論争、ネット空間の“中国化”に悲観論も (2/3ページ)

2018年5月、米カリフォルニア州で、米検索大手グーグルのイベントで話すピチャイ最高経営責任者(CEO)=AP
2018年5月、米カリフォルニア州で、米検索大手グーグルのイベントで話すピチャイ最高経営責任者(CEO)=AP【拡大】

  • 2016年4月、北京で開催された「グローバル・モバイル・インターネット・カンファレンス」に設けられたグーグルのブース(AP)
  • 2018年1月、米カリフォルニア州サンフランシスコで、イベントに登壇した米アップルのクック最高経営責任者(CEO)=AP
  • 今年7月、南アフリカでの国際会議に参加した中国の習近平国家主席。中国はネット検閲態勢を強化している(ロイター)

 「共謀」に厳しい批判

 グーグルは2006年に中国に参入し、検索事業で一定のシェアを確保した。だが10年、電子メール「Gメール」を使っていた人権活動家へのサイバー攻撃や当局の検閲に反発し、中国撤退を決めていた。

 それだけに、「表現の自由」や人権の抑圧につながるとして、人権擁護団体が「検閲の共謀者となるべきではない」(ヒューマン・ライツ・ウオッチ)などと批判を展開している。

 また、米上院のウォーナー議員(民主党)やガードナー議員(共和党)ら超党派の6人は、グーグルのピチャイ最高経営責任者(CEO)宛ての書簡で、中国の検閲を受け入れることには「深刻な問題がある」と同社を牽制(けんせい)。

 書簡で6議員は「中国事業を模索するほかの企業にとって、やっかいな先例になる」と指摘。グーグルが撤退した10年から、中国の検閲態勢は改善していないことに注意を促している。

 グーグルの撤退判断は、共同創業者のセルゲイ・ブリンCEO(当時)の意向が反映されたとされる。ソ連から米国に渡った家庭に生まれたブリン氏は、その際、ウォールストリート・ジャーナルに「(検閲は)全体主義の目印だ」と述べて、検閲の受け入れを拒絶する考えを示していた。

暗いネットの将来