消え去りつつあるドイツ銀 アナリスト見通し 危機脱せず、さらに株下落

 ドイツの老舗投資銀行ベレンベルク銀行のアナリスト、エオイン・ムラニー氏はリポートで、ドイツ銀行は危機を脱しておらず、株価はさらに下落するとの見通しを示した。

 この中で「ドイツ銀はゆっくりと消え去りつつある」とし、最重要事業が構造的な衰退をたどっていると分析。経営陣が中期的な目標とする株主資本利益率(ROE)10%は永久に達成できないだろうとし、目標株価を12ユーロから8ユーロに引き下げた。

 ブルームバーグがまとめたアナリスト予想の中でこれは最低だが、英バークレイズと仏ソシエテ・ジェネラル、カナダのロイヤル・バンク・オブ・カナダの目標株価も同額だ。ドイツ銀の株価は6月には過去最低の8.75ユーロを付けた。

 ムラニー氏によると、ドイツ銀は法人・投資銀行業務の市場シェアを引き続き失っている。「どうやってこのトレンドを反転させるかが、なかなか見えない」という。レバレッジを低下させる計画は基調的な収益力の弱さをさらに露呈させるだろうとも同氏は述べた。

 欧州の他の銀行は頼れる中核事業があるが「ドイツ銀にはそれがない」と同氏は指摘。独同業コメルツ銀行と合併すればリテールと商業銀行業務を強化できるが、「実現の可能性は低く最後の手段だ」とみている。(ブルームバーグ Geoffrey Smith)