新興国、伝染する通貨危機 個別に深刻な問題 解決方法見えず (1/2ページ)

アルゼンチン・ペソの急落を示す対主要通貨相場のディスプレー=8月30日、ブエノスアイレス市内の両替店(ブルームバーグ)
アルゼンチン・ペソの急落を示す対主要通貨相場のディスプレー=8月30日、ブエノスアイレス市内の両替店(ブルームバーグ)【拡大】

 新興経済国の苦境は新たな局面に入った。明らかに各国固有の危機だったものが、世界中に広がりつつある。

 アルゼンチンは8月30日、ペソの下落に歯止めをかけるため、政策金利をべらぼうに高い60%にまで引き上げたが、ペソは下げ止まらなかった。それにしても、トルコも問題は多いとはいえ、リラが同日に4%下げる理由があったとは思われない。南アフリカ共和国の通貨ランドとブラジルレアルも約3%下落したが、これも特段の理由が見当たらないようだ。

 これでは伝染としか思えない。一つの新興国の問題が他の新興国の問題になる。この連鎖を断ち切る方法が見えない。

 しかも、このところの急落はドル高に起因していたようには見えない。ドルは貿易加重ベースで下落していたからだ。

 問題の核は、世界の金融安全ネットが外されようとしていることだ。投資家は米金融当局が向こう1年間に4回の追加利上げをするとの見通しを強めている。これに加え、当局は量的引き締めへと着実に動いている。明らかに、流動性がシステムから引き揚げられつつある。

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