VW「ビートル」生産終了へ 購買層が高齢化、SUVへ需要シフト (1/2ページ)

2017年4月、イスラエルで開かれた「ビートル・クラブ」の年次総会に集まった往年の「ビートル」(AP)
2017年4月、イスラエルで開かれた「ビートル・クラブ」の年次総会に集まった往年の「ビートル」(AP)【拡大】

 ドイツ自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は13日、同社の象徴的なブランドである小型車「ビートル」の生産を2019年7月に終了すると発表した。ビートルはかつて北米で特に高い人気を博したが、主要購買層であるベビーブーム世代の高齢化や市場のスポーツ用多目的車(SUV)への需要のシフトなどにより、近年は販売が低迷していた。

 VW米国部門のヒンリッヒ・ウェブケン最高経営責任者(CEO)は声明で「ビートルは70年近くにわたる歴史に幕を下ろすことになり、多くの熱心なファンの強い感情をかき立てるだろう」と発表。後継車の計画は当面は立たないが、「フォルクスワーゲン・タイプ2」が電気自動車(EV)で復活した例を挙げ、ビートルが市場に復活する可能性があると示唆した。

 ビートルの生産終了は、VWが進める300車種以上に及ぶ製品群の見直しの一環。VWは排ガス不正問題の発覚以来、コスト削減と経営のスリム化に注力しており、車種の削減をその柱に位置付ける。VWはビートルの生産終了で、主力セダン「ジェッタ」や小型SUV「ティグアン」といった他のモデルの生産を拡大する。

 需要がSUVにシフトする中、ビートルや「ゴルフ」などのハッチバックは苦戦を強いられている。昨年のビートルの販売は1万5166台に落ち込み、ジェッタの販売台数の7分1にも満たなかった。一方でSUVは記録的なシェアを獲得している。

 ボストンの自動車アナリスト、ジョン・ウォルコノウィッツ氏は、「市場のトレンドは移り変わっている。ビートルの主な顧客層であるベビーブーム世代の女性の関心は別のものに移っており、若い世代は良さを理解していない」と指摘。また、「年を重ねたベビーブーム世代は乗り降りのしやすい車を必要としている。クロスオーバー車は乗降性が高いが、乗用車はそうではない」と分析した。

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