中国、出産奨励で保険の財源不足に 習政権、社会保障制度の強化に乗り出す (1/4ページ)

 中国の習近平国家主席は、女性にもっと子供を産んでほしいと考えている。だがそれは費用のかかる目標であることが示されている。自治体行政が運営する「出産保険基金」が初めて財源不足に陥ったことを受け、習政権は社会保障制度の強化に乗り出した。

中国・天安門広場で中国国旗を持つ子供とその家族(ブルームバーグ)

中国・天安門広場で中国国旗を持つ子供とその家族(ブルームバーグ)

 この財源不足は、少子高齢化の急速な進行が経済成長の足かせになることを危惧した中国政府が、出産奨励策を進めたことによる。中国は40年近く続けた「一人っ子政策」を2016年に撤廃。その後、ほぼ全ての省は出産奨励のために産休期間を延長した。政府は12年に有給の産休を98日間と定めたが、中国英字紙チャイナ・デーリーによれば、17年の平均産休期間は138~158日間だった。

 事業主が全額拠出

 中国では、産休中の女性労働者は省または市レベルで管理する出産保険基金から手当てが給付され、その財源は事業主が全額拠出することが義務付けられている。

 このため地方政府が福利厚生施策を拡充する一方で、(保険金の拠出増加を懸念する)一部の企業では、「妊娠への懸念から女性従業員を不当に扱う可能性が高い」と、産休関連訴訟で女性側代理人を務める北京市千千弁護士事務所のリュー・シャオチュエン氏は指摘。「究極の解決策は政府と企業がともに費用を負担することだ」と語る。

差し迫った危機があるわけではないが…