“中国寄り”ドゥテルテ大統領への懸念 フィリピン国民の間で高まる (1/3ページ)

 中国がフィリピンに240億ドル(約2兆7000億円)の投資を約束してから2年。当時計画された案件のほとんどが実現していないことが分かり、ドゥテルテ大統領がこれといった成果なしにフィリピンの主権を弱体化させたとの懸念が比国民の間で高まっている。

4月、中国の博鰲(ボアオ)アジアフォーラム年次総会に参加した比ドゥテルテ大統領(ブルームバーグ)

4月、中国の博鰲(ボアオ)アジアフォーラム年次総会に参加した比ドゥテルテ大統領(ブルームバーグ)

 同大統領は2016年10月に北京を訪問した際、27の協定に署名。中国は90億ドルのソフトローン(低利融資)に加え、鉄道や港湾、採鉱プロジェクトなどに対する150億ドルの直接投資を約束した。期限は定められなかった。

 フィリピンのペルニア国家経済開発庁長官によれば、以降、中国との間で実現した借款協定は、首都マニラ北部における7300万ドル相当の灌漑(かんがい)プロジェクト1件のみだ。マニラではこのほかに、中国が資金援助する2件の橋梁(きょうりょう)建設が7月に始まった。日本など他国から援助を受ける場合と比べ、中国からの融資手続きは「より時間がかかるようだ」とペルニア長官は話す。

信頼度急落