ハリウッド映画が中国で陰り 貿易摩擦が影響、今後の興収懸念 (1/2ページ)

 中国映画産業の拡大に伴い、米ハリウッドの映画会社のシェアが徐々に縮小している。貿易摩擦の影響で、中国における米国映画製作会社の見通しはさらに悪化する可能性もある。今年上半期の中国市場の興行収入は、前年同期比16%増加して47億7000万ドル(約5300億円)となった。数年前まではハリウッド映画が中国市場をリードしていたのに対し、現在は中国の国産作品が市場シェアの60%を占めている。

国産のシェアが拡大

 半面、中国市場はハリウッド映画の勢いに陰りが見える。2017年から18年にかけて、中国の映画興行収入は再び増加に転じたものの、これは国産映画の成功によるところが大きい。なかでも昨年公開の「戦狼 ウルフ・オブ・ウォー」(原題「戦狼2」)が際立つ。また、戦争映画「オペレーション・レッド・シー」(原題「紅海行動」)の興行収入が今年国内最高となる5億7500万ドルに達したことで、全興行収入における中国映画のシェアは今年上半期60%と、前年同期の39%から大きく拡大した。

 質の高い作品であること、巨額の予算を投じたアクション映画であることなどが国産映画成功の秘訣(ひけつ)である一方、外国映画の輸入制限、その他の規制も国産作品に有利に働いている。今年の興行成績第2位は「僕はチャイナタウンの名探偵2」(原題「唐人街探案2」)、第3位は「我不是薬神」と、いずれも中国の作品だ。

 今年トップ10にランクインしたハリウッド映画は、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」「ジュラシック・ワールド/炎の王国」「ランペイジ 巨獣大乱闘」の3本のみだ。

 世界的にみても、中国の興行収入拡大の勢いには目を見張るものがある。春節(旧正月)の大型連休に興行収入が伸びたことで、1~3月期(第1四半期)には北米を追い抜き、中国が世界最大の映画市場となった。

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