ハリウッド映画が中国で陰り 貿易摩擦が影響、今後の興収懸念 (2/2ページ)

世界最大の市場に

 夏に向けてハリウッド大作映画の公開が相次いだため、上半期では北米が60億ドル超と中国の48億ドルを上回りトップに返り咲いた。

 しかし20年までに、中国の年間興行収入は110億ドルを超えて世界最大の映画市場となる見通しだ。映画調査会社、芸恩諮詢(エントグループ)は、中国の年間興行収入は22年までに140億ドル規模に膨らむと予想している。

 北米市場の年間興行収入は、過去数年間110億~114億ドルの範囲で推移している。ハリウッド映画製作会社の最大手には、ウォルト・ディズニー、ワーナー・ブラザーズ、21世紀フォックス、パラマウント・ピクチャーズ、コムキャスト傘下のユニバーサル・ピクチャーズなどがある。

 米中貿易摩擦の激化から興行収入の利益分配交渉に支障が出ることも考えられ、そうなれば中国におけるハリウッド映画の成長見通しにマイナス影響が出るだろう。12年に米中が締結した5年間の映画貿易協定の下、米国映画会社は中国で年間34本前後の映画を公開することが認められている。うち20本は通常の上映形態、残り14本は「アイマックス(IMAX)」あるいは3次元(3D)映像の作品が対象だ。

 世界第2位の映画市場である中国は、巨額の予算を投じて制作されたハリウッド大作の成否を左右する、極めて重要な市場だ。しかし現地製作映画の人気が高まるにつれ、外国映画の重要性は薄れていくかもしれない。

 34本という割り当ては全ての外国映画が対象だが、通常はその人気の高さから大半が米国映画となる。ただ状況は変わりつつある。中国は一律料金ベースで40本の外国作品の公開も認めているが、これらは主に比較的小規模な映画会社が製作する低予算映画が対象だ。(ブルームバーグ Geetha Ranganathan)