【高論卓説】サウジ人ジャーナリストの失踪 真相解明と経済面での影響注視 (1/3ページ)

 サウジアラビア人ジャーナリストのジャマル・カショギ氏が行方不明となり大きな騒ぎとなっている。同氏は10月2日、トルコ人のフィアンセとの結婚に必要な書類を取るためにイスタンブールのサウジ総領事館を訪れて以降、消息が分からなくなっている。サウジ政府は同氏が手続き終了後、直ちに総領事館を後にしたと説明したが、同館の前で約11時間待っていたフィアンセは同氏の姿を見ていない。(一般財団法人国際開発センターエネルギー・環境室研究顧問 畑中美樹)

リヤド市街のビルの壁面に描かれたサルマン国王の肖像。市街地には国王とムハンマド皇太子の写真や肖像が多数掲げられている(佐藤貴生撮影)

リヤド市街のビルの壁面に描かれたサルマン国王の肖像。市街地には国王とムハンマド皇太子の写真や肖像が多数掲げられている(佐藤貴生撮影)

 トルコ治安当局が同氏は総領事館の中で殺害されたと主張する中、同国メディアは、カショギ氏の行方が分からなくなった日に軍人や治安関係者ら15人のサウジ人がイスタンブール入りし同氏と同時間帯に総領事館内にいた後、夜には出国したと報じるなどサウジによる国家犯罪説を大々的に展開した。

 こうしたトルコ側の主張や意図的とも思える情報のリークにサウジ政府が反発し、殺害の具体的な証拠を示せと反論したことで、しばらくにらみ合いの状態が続いていた。しかし、ようやく11日になり、両国は合同作業捜査チームを立ち上げることで合意している。

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