【高論卓説】消費税率引き上げは安倍政権の使命 国難突破へ今こそやりきる覚悟を (1/2ページ)

安倍晋三首相(春名中撮影)
安倍晋三首相(春名中撮影)【拡大】

 ちょうど1年前の昨年10月は衆議院が解散され、総選挙となった。安倍晋三総理は「国難突破解散」と命名し、投開票日は10月22日だった。それに勝利した安倍総理は、その後、森友・加計問題に関わる野党の追及をかわしながら、トランプ米政権による米朝会談の実現、朝鮮半島の非核化という世界が注目する北東アジア情勢変化の流れに乗り、日本にとって最大の懸案である拉致問題にも解決の糸口をつかみつつある。(ダイバーシティ研究所参与・井上洋)

 それも追い風として9月の総裁選を予定通り勝ちきり、世界を飛び回っている。今週は訪中し、習近平国家主席との会談も予定されている。米中関係が最悪のこの時期に訪中ができるのは、ある意味、幸運なことだ。「世界の調整役、安倍晋三」というイメージを植えつけられるからだが、残り任期3年の優先課題は何か、冷静に考える必要がある。

 先日、証券会社のとある方と話をした。日米ともに株価が上昇に転じ、相場が過熱していた時期のことだが、「これからは日本株でも、もちろん日本国債でもなく、経営がしっかりしている日本のグローバル企業の外貨建て社債に投資すべきだ」「満期を迎えたら円には換えず、そのまま外貨で持ち続け、適当な外貨建て社債が出てきたら、再投資するのがよい」と彼はいう。すなわち、「円で資産を持つな」ということだ。

 日本はいつまでもインフレ期待が起きず低金利のまま。経済の好循環が続き金融引き締めに転じた米国の状況を踏まえれば、当面、対米ドルで円高になることはあり得ないという見立てである。いつからか、世界経済や国際情勢に危機がくると、「比較的安全な資産の円に買いが入り…」などといわれてきたが、例えば朝鮮有事がこのまま起こらず、半島の非核化も実現、また双方とも得にならない米中貿易戦争が落ち着くところに落ち着けば、これまで幾度となくいわれてきた危機など起こらず、円高に大きく振れることもなくなる。

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