英富裕層、政権交代に警戒感 労働党党首、租税回避是正に意欲 (1/2ページ)

労働党の年次大会で演説するコービン氏=9月26日、英リバプール(ブルームバーグ)
労働党の年次大会で演説するコービン氏=9月26日、英リバプール(ブルームバーグ)【拡大】

 英国の富裕層が、次期首相の座を狙う最大野党、労働党のコービン党首に警戒感を募らせている。

 コービン氏は年次党大会に合わせ9月に開かれた芸術祭で「われわれの社会で最も裕福な人たちは節税や優遇措置、租税回避地を利用してきた」とした上で、「それはいつ終わってもおかしくないと私は言いたい」と語った。

 英国の所得上位1%以内に入る人々の多くは手をこまぬいてはいない。労働党政権の復活を声高に訴える熱烈な支持者へのリップサービスかもしれないコービン氏の主張が、英国の超富裕層にとっては痛みを伴う欧州連合(EU)離脱よりも大きな不確定要素になっている。

 弁護士や税務顧問によると、富裕層が最も恐れているのは1970年代以降最も社会主義的な政権がコービン氏の下で誕生する事態だ。労働党政権誕生を想定する万が一の計画が今や、EU離脱に備える計画を上回っているという。

 外国人に限らず、一部の個人は英国を去る準備を進めている。ロンドン在勤の弁護士の一人が匿名で語ったところによると、英国生まれの資産家顧客2人がコービン氏の存在を理由に挙げて移住の過程にある。2017年の労働党マニフェスト(政権公約)で富裕層に厳しい立場が主張だけから実現の見込みのある政策に移行してから、移住計画を立て始めたという。

 全ての発端は「英国を、限られた特権階級だけでなく多くの人々のために機能する国にする」というコービン氏の持論にある。世論調査で労働党とメイ首相率いる与党保守党の支持率は拮抗(きっこう)しており、コービン氏は選挙実施を求めている。EU離脱をめぐる国民投票を再び実施すべきかについては、労働党内で意見が分かれている。

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