VW、テスラ牙城に挑む EV低価格モデル 230万円で計画 (1/2ページ)

ドイツ・フランクフルト国際モーターショーにフォルクスワーゲンが出展した次世代電気自動車(EV)のコンセプトカー「ID.(アイディ.)Crozz」(左)と「同Buzz」を説明するディ-ス最高経営責任者(CEO)=2017年9月14日(ブルームバーグ)
ドイツ・フランクフルト国際モーターショーにフォルクスワーゲンが出展した次世代電気自動車(EV)のコンセプトカー「ID.(アイディ.)Crozz」(左)と「同Buzz」を説明するディ-ス最高経営責任者(CEO)=2017年9月14日(ブルームバーグ)【拡大】

 独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)が価格約1万8000ユーロ(約230万円)という低価格の電気自動車(EV)の投入を計画していることが、9日までに分かった。EV大手の米テスラの量販モデル「モデル3」の3万5000ドル(約398万円)からという価格を下回ることになり、VWは低価格を武器にテスラの牙城に挑む。

量産メリット生かす

 VWは現在、次世代EVブランド「ID.(アイディ.)」シリーズの開発を急ピッチで進めている。発売を計画している低価格のEVはアイディ.ブランドの小型スポーツ用多目的車(SUV)として投入されるもようだ。関係者によると、低価格の小型EVは2020年以降に発売する見通しで、ドイツのエムデン工場で年間20万台の生産を計画しているという。この生産規模は来年、欧州に投入予定の「モデル3」の現在の生産水準に匹敵する。

 傘下に12ブランドを擁するVWはグループ全体でEV50モデルの投入を目指している。無公害車を選好する顧客が増える中、量産メリットを生かした低価格EVを提供することで、テスラなど先行他社に対抗したい考えだ。

 関係者によると、VWの「アイディ.」シリーズの第1弾は小型EVハッチバック「アイディ.ネオ」で、20年の発売が予定されている。「アイディ.ネオ」はVWの顔として知られる「ビートル」のEV版後継車で、ドイツ国内のツヴィッカウ工場で生産する。生産の簡素化とモデルの統合により、組み立て所要時間は同社の主力モデル「ゴルフ・ハッチバック」の約半分と大幅に短縮する見込みだ。VWは「アイディ.ネオ」の価格について約2万3000ユーロと示唆しており、同等のディーゼル車並みに抑える考えだ。

 VWがEV生産をドイツ国内の工場で行うのは、雇用を守ろうという思いにほかならない。低価格EVの生産が見込まれるエムデン工場では中型EVのセダンとステーションワゴンのモデル「アイディ.アエロ」も生産される可能性がある。同工場はVW旗艦モデル「パサート」の主力生産拠点で、これまでパサートのセダンとステーションワゴンを中心に生産してきた。

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