【経済インサイド】書籍の軽減税率適用めぐり出版団体が攻勢に 財務省は反発 (2/2ページ)

書籍への軽減税率の適用に否定的な財務省
書籍への軽減税率の適用に否定的な財務省【拡大】

  • 昨年の自民党税調総会。挨拶する宮沢洋一会長(奥中央右)=東京・永田町の自民党本部

 団体は年末の31年度税制改正を視野に、今夏から与党税制調査会の幹部に方針案を説明にまわるロビー活動を積極的に展開している。子どもの未来を考える議連会長の河村建夫元文部科学相ら有力議員の後押しもあり、相当な手応えを感じているようだ。

 民間団体が税率を決定?

 対する財務省も団体の動きに反発を強めている。ある主税局幹部は「憲法の租税法律主義で税率は法律で定めている。民間団体が書籍ごとに税率を決めるのは違法行為だ」と反論。団体の主張を完全にシャットアウトする構えだ。

 ただ、団体側も黙ってはいない。民間団体である日本オリンピック委員会(JOC)が決める選手への報奨金が非課税になることを例示し、「非課税対象を民間団体が選ぶことが認められるのであれば、民間が書籍の税率区分を判断するのも問題ない」と指摘。すると財務省側は税率が複数になることによる流通の混乱など次々と問題点を突きつける。

 これに対して団体は通常のバーコードを倫理コードに利用できるので流通に問題がないことを主張する。両者の論戦は着地点が見えない状況で、果たして年末の税制改正でどのような決着をみるかが注目される。(西村利也)