インドネシア、アルコール飲料含む消費財1147品目に輸入関税導入

 インドネシア政府は、消費財1147品目の輸入に対し高関税を導入した。アルコール飲料なども含まれるため、市民生活にも影響がありそうだ。現地紙ジャカルタ・ポストなどが報じた。

 ルキタ貿易相は、アルコール飲料、タイヤ、鉄鋼、繊維製品などについて輸入制限のため高関税を課すとしている。インドネシアの隣国シンガポールは基本的に自由港でアルコール飲料も関税がないことから、インドネシアへの密輸が絶えない。ルキタ貿易相は密輸を防止するため、輸入品の保税物流センター経由を徹底させると語った。

 インドネシアは通貨ルピアが米ドルに対して弱含み状態が続き、貿易赤字が拡大している。政府は高関税による輸入制限で赤字を食い止めたい意向だ。

 インドネシア中央統計庁によると、貿易赤字は7月が20億3000万ドル(約2300億円)、8月が10億2000万ドルで、1~8月の累計では40億9000万ドルに達している。(シンガポール支局)