日産株急落、2年ぶり安値 三菱自も軟調

急落した日産の株価=20日、東京都中央区(荻窪佳撮影)
急落した日産の株価=20日、東京都中央区(荻窪佳撮影)【拡大】

 20日午前の東京株式市場で、代表取締役会長のカルロス・ゴーン容疑者が逮捕された日産自動車の株価が急落し、一時前日終値比65円50銭(6.5%)安の940円00銭を付け、取引時間中として2016年7月以来、約2年4カ月ぶりの安値を付けた。午前終値は962円00銭。取引規模が膨らみ、売買代金は東証1部で最大となった。

 三菱自動車も軟調で、一時57円(7.8%)安の673円を付けた。午前終値は678円。他の関連会社では、日産車体や日産東京販売ホールディングスが売り注文に押された。

 市場では、カリスマ経営者のゴーン容疑者の退場に伴うフランス自動車大手ルノーや三菱自動車との提携関係の不安定化が懸念された。「日本とフランス政府の政治決着までもつれ込みそうだ」(大手証券)との声も聞かれた。別の中堅証券関係者は「企業統治上の問題が生じたとして、機械的に日産株を売った機関投資家もいるのではないか」と話していた。