激震ルノー株、買いか売りか パリ市場で一時15%下落

パリにある仏ルノーの本社=19日(ブルームバーグ)
パリにある仏ルノーの本社=19日(ブルームバーグ)【拡大】

 日産自動車のカルロス・ゴーン会長が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕されたことを受け、同氏が会長兼最高経営責任者(CEO)を務める仏ルノーの株価は19日のパリ株式市場で急落した。前週末と比べて、一時、15%下落した。今後のルノー株の見通しについて、市場関係者の見方を聞いた。

 米シティグループはルノー株は「買い」との見方を示す。日産自動車自体は報道で全く不正は示唆されていないことを理由に挙げた。シティによると、ゴーン氏は企業価値を引き出す上で欠かせない人物と見られている。このため、当初の株価の反応は「同氏がいかに、ルノー・日産企業連合崩壊の可能性を左右する極めて重要な人物かを示す」ものだと説明した。

 一方、独コメルツバンクのデミアン・フラワーズ氏はルノー株を「ホールド(中立)」としている。「ゴーン氏がルノーCEOを継続するのは不可能になるだろう。ルノー株に対する強気派はかねて、ルノーと日産の完全合併となれば、株主価値が解き放たれると期待していた。ゴーン氏が日産から解任される公算が大きくなり、恐らくはルノーも去ることになりそうな状況の現在、両社が別々の目的を持ったそれぞれ別のCEOを迎え、完全合併がさらに遠ざかるだろう。こうした期待が消失したことがきょうの突然の株安に反映されている」と指摘した。

 サンフォード・C・バーンスタインのアナリスト、マックス・ウォーバートン氏もルノー株を「マーケットパフォーム(中立)」としている。同氏は「ルノーと日産との間に亀裂が生じる可能性が高い」とし、「ルノーの株主にとって、ルノー・日産企業連合の解体は最悪の事態というわけではない。日産株を売却すれば、現在の(分裂した)所有構造以上に企業価値を高めることができるかもしれない」と指摘した。また、(19日の)ルノー株の下げは行き過ぎたものだった可能性があるとの見方を示した。(ブルームバーグ Chiara Remondini)