D&Gキャンペーン動画騒動 不買運動に発展、中国の消費意欲減に拍車 (2/2ページ)

D&Gは騒動の原因となった動画を削除した(写真はロシアの店舗、ブルームバーグ)
D&Gは騒動の原因となった動画を削除した(写真はロシアの店舗、ブルームバーグ)【拡大】

「ハッキング」と釈明

 問題となった動画は、スパンコールをちりばめた赤いD&Gのドレスを着た「典型的な中国人顔」のモデルが、スパゲティやカンノーロ(イタリアのペストリー菓子)といったイタリア料理を2本の箸で苦労して食べるというもの。背後には伝統的な中国音楽が流れ、カンノーロを食べようと四苦八苦するモデルに男性の声で「それはあなたには大きすぎないか?」と尋ねるナレーションが入る。広告動画は当初、D&Gが中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボー)」に投稿したもので、批判の高まりを受けて削除された。

 D&Gへの反発は、問題の動画は「私の意志で投稿した」と書かれた画面が同社の共同創業者であるステファノ・ガッバーナ氏のインスタグラムからネットに流出したことで激化した。ネット上で拡散されたメッセージの中には、「無知で汚く、臭う中国マフィア」といった中国を侮蔑する内容も見られた。D&Gは、同社とガッバーナ氏のアカウントがハッキングされていたとの声明をソーシャルメディアに投稿した。

 ガッバーナ氏と共同創業者のドメニコ・ドルチェ氏は今回の騒動について、「私たちのブランドの歴史とビジョンを伝える、中国に特化した、中国にささげるショーを上海で開催するのが夢だった。今回の延期は私たちだけでなく、ショーの開催実現に向けて昼夜を問わず働いてきた全ての人々にとって大変不幸なことだ」と電子メールで述べた。

 D&Gは以前にも中国で論争を引き起こしている。昨年は、中国の低開発地域の映像を使用しているとソーシャルメディアで批判を受けたことから、オンライン広告を削除。中国人旅行者がイタリアで自撮りをする動画広告も物議を醸した。

 女優のチャン・ツィイー氏やリー・ビンビン氏といった有名人らは、D&Gがショーの延期を発表するより前に、イベントへの不参加と同ブランドのボイコットを表明していた。

 中国のソーシャルメディアユーザーらはこの騒動にくぎ付けだ。「D&Gショー中止」と「D&Gデザイナー」は21日午後、短文投稿サイト「微博」で最も多く検索された話題だった。(ブルームバーグ Rachel Chang、Huang Zhe)