米中、一段悪化なら投資撤退 中国の著名ベンチャーキャピタリスト、ハイテク人材招来に軸足

中国の著名ベンチャーキャピタリスト、李開復氏(ブルームバーグ)
中国の著名ベンチャーキャピタリスト、李開復氏(ブルームバーグ)【拡大】

 米グーグルの中国部門社長をかつて務め、現在は中国の著名ベンチャーキャピタリストの李開復氏は2日までに米カリフォルニア州でブルームバーグのインタビューに応じ、米中関係が一段と悪化するなら、自身が経営する投資会社は米国から手を引くと述べた。

 シノベーション・ベンチャーズの会長兼最高経営責任者(CEO)を務める李氏は米企業への投資から、米国から中国への人材呼び込みに軸足を移す可能性に言及。同氏の次の一手は、米中首脳会談の結果次第だと説明したが、撤退を思いとどまるには何が必要かについて具体的には述べなかった。

 米議会は今年8月、外資による米事業への投資を国家安全保障リスクの観点から審査する対米外国投資委員会(CFIUS)の強化権限を財務省に与えた。新たなルールでは少額投資でもCFIUSの審査対象になり得る。

 李氏は「恐らくCFIUSの規制がわれわれにとって最も大きな懸念材料だ。われわれがやりやすいのは、米国にいる優秀でハイテクに通じた中国人を探し、中国に連れて帰ることだ。米国の現在の政策は、このような方法をわれわれに強いている。これが将来にとって良いはずはないが、あなたが私の立場なら他にどんな選択肢があるというのか」と話した。

 同氏の対米投資はロボティクスや人工知能(AI)、教育技術が中心。自動配達ロボットやエネルギーデータ収集ツール、工場の生産性を向上させるAIを手掛けるスタートアップ企業に出資している。(ブルームバーグ Selina Wang)