革新機構、事務的な失態で暗雲 報酬減額、政府の関与…「公的側面」で対立 (1/2ページ)


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 高額報酬をめぐる経済産業省と産業革新投資機構の混乱は、経産省が機構の予算減額を検討するまでに発展した。機構は民間の資金を活用する官民ファンドとして9月に発足したばかりだが、早くも先行きに暗雲が漂う。そもそも高額報酬は経産省が最初に提示した「事務的な失態」(世耕弘成経産相)だけに、機構側の反発も根強い。政府は事態の収拾に向けて着地点を探るが、解決の糸口は見えてこない。

 経産省と機構の関係がこじれた発端は、経産省の失態からだ。経産省は9月21日、機構の経営陣に最大で年1億円を超える報酬を提示した。人材を確保するため、「グローバルなファンドの水準を参考にした」(世耕氏)という。その前提で話が進んでいたが、政府内外で高額報酬に批判が高まり風向きが変わる。

 国の資金を活用した公的側面の強い組織であることを踏まえ、経産省は報酬水準の見直しを決断。11月9日、経産省の事務方トップである嶋田隆事務次官が機構の田中正明社長に面会し陳謝したが、はしごを外す形で報酬案を撤回したことに田中社長が反発し、両者の協議は決裂した。

 両者は11月24日にも意見交換した。関係者への取材によると経産省は報酬の減額以外にも、機構の運営面でさらに政府の関与を強める意向を示した。これに対し田中氏は、経産省の姿勢を厳しく批判して席を立ったという。

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