人手不足倒産が過去最多更新 東京商工リサーチ

 東京商工リサーチは10日、深刻な人手不足を背景にした国内の企業倒産が今年1~11月の合計で362件に上り、平成25年の調査開始以降で暦年の過去最多を更新したと発表した。中小零細企業が大半を占めており、人材確保が困難で事業を継続できない「求人難型」倒産の増加が目立つ。

 これまで倒産件数の暦年最多は27年の340件。

 11月までの負債総額は503億円に上り、こちらも過去最悪だった25年暦年の541億円に迫る。

 倒産要因別では、求人難型が前年同期比65.6%増の53件。運送業の阪本総業(静岡県)は運転手不足で売上高が落ち込み、11月13日に静岡地裁富士支部から破産開始決定を受けた。

 社員を引き留めるため賃金を引き上げたことで経営が悪化した「人件費高騰型」も71.4%増の24件と大幅に増加した。

 1~11月の倒産全体は1.2%減の7613件で、暦年では10年連続前年水準を下回る見通し。ただ、東京商工リサーチの担当者は「(外国人労働者の受け入れを拡大する)改正出入国管理法が成立したが即効性は期待できず、人手不足が倒産件数全体を増加に転じさせる要因になりかねない」と指摘する。