論風

迷走する太陽光発電規制 再エネ普及の鍵は原子力 (1/3ページ)

 東日本大震災の翌2012年に始まった再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)。太陽光や風力など再エネで発電した電気を電力会社が長期間にわたって一定価格で買い取る。制度開始当初(12~14年度)、買取単価は世界的にも非常に高く設定されていた。その頃にFIT認定(発電開始日から20年間の買取保証)を受けた太陽光発電事業のうち、既に発電を開始しているのは約3000万キロワット、発電を開始していないのは約2400万キロワット。(社会保障経済研究所代表・石川和男)

 買取費用1兆円に

 つまり、12~14年度のFIT認定済み太陽光案件のうち4割強は未稼働。これら「未稼働太陽光」が全て稼働した場合、その売電収入(買取費用)は年間約1兆円と試算される。

 買取費用の原資は、消費者が毎月支払う電気料金に「賦課金」として上乗せされる。再エネ普及に伴い電気料金も上昇し、最近では、賦課金は消費税1%分を上回った。再エネ買取にかかる消費者負担は今後さらに増える。

 FITを所管する経済産業省は昨年、約1700万キロワット分の未稼働太陽光の認定を失効させるなど厳しい姿勢に転じた。近年、太陽光パネルの価格は劇的に下がっており、高値の買取価格を維持し安い太陽光パネルで発電を始めれば利潤が大きくなり過ぎるというのが主な理由。当時は試算値で年間約7700億円の消費者負担増が抑制された。

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