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アジアとつながり飛躍目指せ TPPや日欧EPA 経営戦略の柱に (1/2ページ)

 緩やかながらも息の長い景気回復が続く中で新たな年を迎えた。それでも、どこかすっきりしない。言うまでもなく、米中貿易摩擦などが世界経済の重しとなっているからだ。最近の日本経済は好調な海外経済に支えられてきたから、なおさら悲観的になるかもしれない。企業経営も慎重になりがちである。

 しかし、本当にそれでいいのか。様子見を決め込むだけでは国際経済の荒波にのみ込まれるかもしれない。攻めどきを見誤らないことが肝心である。

 これからの日本経済を読み解く上で特筆すべきは2つの大型通商協定である。昨年末に環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が発効し、2月には日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)も発効する。

 いよいよ通商新時代を迎えるのである。保護主義が懸念される今だからこそ、自由貿易の基盤となる2つの協定を確実にビジネスにつなげたい。その決意を新たにすべきときである。

 人口減に伴う国内市場の縮小は、多くの産業が直面する日本の構造問題である。打開するには海外の活力を効果的に取り込む必要がある。そのためのTPPであり日欧EPAである。

 いずれも高水準の関税撤廃を盛り込んでいる。工業製品のみならず農業分野でも、輸出を後押しする効果は当然大きい。さらに、質の高い共通ルールを策定したことは、関税以上に意義のある成果かもしれない。

 投資や知的財産、電子商取引などのルールを明確化し、国有企業に対する優遇策にも一定の歯止めをかけた。税関手続きの迅速化なども図られる。

 アジアなどの新興国には、いまだに不透明な商慣行や外資規制などが残っている。日本企業による海外事業の障害となっている例も少なくない。

 これを抜本的に改善するメリットは、既に海外で足場を築いている大企業よりも、海外進出をためらってきた中小企業の方が大きいだろう。とりわけ地方企業や農業分野は、飛躍の好機となるに違いない。

 海外での生産や販売などをどう展開するか。個々の企業が経営戦略を練る上でも、両協定は選択肢を大きく広げよう。

 日本企業にとって世界1、2位の経済大国である米国と中国は、いずれも存在感の大きい貿易相手国だ。だが、その両国が報復関税を掛け合う泥沼にはまり込んだ。米国は、日本にも貿易紛争を仕掛けている。

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